『食のパラドックス』を少しずつ読み解く 連載 ③
「体にいい」の落とし穴
全粒粉・豆・ナス科を見直す
前回(②レクチンと腸の壁)では、レクチンが腸の関所にくっつきやすいという本書の考え方を見ました。では、具体的にどんな食品に気をつければいいのでしょう。今回は、本書が「健康イメージが強いのに、じつは見直したい」とする食品を、当サイトの言葉で整理します。
- なぜ「全粒粉」がやり玉に挙がるのか
- 豆類・ナス科の野菜への向き合い方
- 「全部ダメ」ではなく「工夫しだい」という発想
意外な主役①:全粒粉・全粒穀物
「白いパンより全粒粉」「精製より未精製」——健康の常識のように語られますよね。ところが本書は、ここに逆説を見ます。前回お話ししたとおり、レクチンは穀物の“外側”に多いとされます。全粒粉や玄米は、まさにその外側(ぬか・ふすま)を残した食品。だから本書の考え方では、「未精製のほうがレクチンは多くなりがち」となるのです。食物繊維という利点の一方で、レクチンの観点では注意が要る——この“ねじれ”が、本書らしいポイントです。お米について深掘りしたお米はレクチンフリーで食べていい?もどうぞ。
意外な主役②:豆類
豆も、健康食の代表選手。ただ本書は、豆類はレクチンを多く含むグループとして挙げます。とはいえ「だから一切食べない」と言いきっているわけではありません。重要なのは下ごしらえ。生や加熱不足の豆はとくに注意が要る一方、しっかり加圧調理することでレクチンを大きく減らせる、というのが本書の立場です(この調理法は次回くわしく)。
意外な主役③:ナス科の野菜
トマト・なす・じゃがいも・ピーマン・パプリカ——これらは「ナス科」という仲間です。本書は、ナス科をレクチンに注意したいグループとして紹介します。とくに皮と種に多いとされるため、本書の発想では「皮をむき、種を取り除く」だけでも付き合い方が変わります。日本の食卓で身近な野菜が多いので、食品チェッカーで一つずつ確かめてみるのがおすすめです。
「全部ダメ」ではなく「工夫しだい」
ここまで読むと「食べられるものがなくなる……」と感じるかもしれません。でも本書のメッセージは、禁止リストを増やすことではありません。選び方と調理法を少し変えるだけで、付き合える食品はぐっと増える——そこに希望があります。その“減らす工夫”こそ、次回のテーマです。
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本記事は『食のパラドックス』の内容を当サイトが独自に要約・解説した一般的な情報であり、原著の文章を転載するものではありません。特定の効果・効能や、診断・治療・予防を約束するものではなく、感じ方には個人差があります。食物アレルギーが心配な方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方、お子さまの食事については、自己判断をせず、必ず医師・専門家にご相談ください。