『食のパラドックス』を少しずつ読み解く 連載 ②

なぜ「体にいい」食品で
不調が起きることがあるの?

前回(①『食のパラドックス』とは)では、植物がもつ自己防衛のたんぱく質「レクチン」を紹介しました。では、そのレクチンは体の中でどう作用するのでしょう。本書がていねいに描くのが、「腸の壁」をめぐる話です。今回はそこを、できるだけやさしくたどります。

このページでわかること

腸は、体を守る「関所」でもある

私たちは「腸=栄養を吸収する場所」とイメージしがちです。けれど腸にはもう一つ大切な役割があります。それは、体に入れていいものと、入れてはいけないものを仕分ける“関所”としての働きです。腸の壁は、必要な栄養はていねいに通し、不要なものや異物はブロックする——とても精密なフィルターのような存在だと、本書は説明します。

本書が描く、レクチンと腸の壁の関係

『食のパラドックス』のポイントを当サイトの言葉でまとめると、こうなります。一部のレクチンは、この腸の壁の細胞にくっつきやすい性質をもつとされます。少量であれば大きな問題にならないことも多いのですが、合わない人・量が多い状態が続く人では、壁の“つなぎ目”がゆるみやすくなる可能性がある——本書はそうした考え方を紹介しています。

たとえるなら、レクチンは関所の門にくっついて、門のすき間を少しずつ広げてしまう“小さなくさび”のような存在。これが、本書が描くイメージです。

「リーキーガット」という言葉

こうして腸の壁のすき間が広がり、本来は通すべきでないものまで通り抜けやすくなった状態を、本書では「リーキーガット(漏れる腸)」という言葉で説明します。「リーキー(leaky)」は英語で“漏れやすい”という意味です。関所のフィルターがゆるむと、体は「入ってきては困るものが来た」と反応し、これが人によっては、さまざまな不調の背景になりうる——というのが本書の主張の柱です。

だからこそ本書は、「やみくもに食べない」のではなく、レクチンと上手に付き合い、腸の関所をいたわる食べ方をすすめます。「体にいいはずの食品で、なぜか調子が出ない」——そのナゾを解くカギが、この腸の壁の話にある、というわけです。なお、リーキーガットは当サイトでも専用ページでくわしく扱っています。

※リーキーガットをめぐる科学には、まだ研究途上の部分もあります。本書はひとつの有力な考え方として読むのがよく、体調の不安がある場合は医療機関への相談が大切です。

📕 本書ではもっとくわしく。腸の壁とレクチンの関係は、ガンドリー博士『食のパラドックス(6週間で体がよみがえる食事法)』で、体のしくみとともにていねいに解説されています。原典で深く知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
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本記事は『食のパラドックス』の内容を当サイトが独自に要約・解説した一般的な情報であり、原著の文章を転載するものではありません。特定の効果・効能や、診断・治療・予防を約束するものではなく、感じ方には個人差があります。食物アレルギーが心配な方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方、お子さまの食事については、自己判断をせず、必ず医師・専門家にご相談ください。

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