『食のパラドックス』を少しずつ読み解く 連載 ①
『食のパラドックス』とは?
ガンドリー博士が伝える「植物の罠」
このサイトが教科書としている一冊が、スティーブン・R・ガンドリー博士の『食のパラドックス ― 6週間で体がよみがえる食事法』です。全米でベストセラーになり、“レクチンフリー”という食の考え方を世に広めた本でもあります。この連載では、その分厚い一冊の要点を、当サイトの言葉で少しずつかみくだいてご紹介します。まず第1回は、本書の出発点から。
- 著者ガンドリー博士はどんな人?
- 「食のパラドックス(逆説)」とは何を指すのか
- キーワード「レクチン」の入門イメージ
著者は、心臓外科の名医だった
ガンドリー博士は、もともと心臓外科医として数多くの手術を手がけてきた医師です。本書では、ある患者さんとの出会いをきっかけに、「手術だけでなく、食事そのものが体を立て直すのではないか」と考えを深めていった経緯が語られます。やがて博士は、長年の臨床と研究をもとに、食べ方によって体調が大きく変わる人がいることに着目するようになりました。外科医として体の内側を見てきた人が、食にたどりついた——この背景が、本書の説得力の土台になっています。
「パラドックス(逆説)」とは何のこと?
タイトルにある「パラドックス」とは、「体にいいと思って食べているものが、人によっては不調の引き金になりうる」という逆説を指します。野菜や穀物、豆類は健康の象徴のように語られます。けれど本書は、「すべての植物が、すべての人に等しくやさしいわけではない」という視点を投げかけます。良かれと思って選んだ食品が、ある人にとっては合わないことがある——この“ねじれ”こそが、本書の核心です。
キーワード「レクチン」って何?
レクチンは、多くの植物がもっているたんぱく質の一種です。本書の説明をやさしく言いかえると、こうなります。植物は動物とちがって、食べられそうになっても逃げることも、隠れることもできません。そこで植物は、自分や子孫(種)を守るために、食べた相手の体内で作用しうる物質を備えました。その一つがレクチンだ——というのが、本書がくり返し描くイメージです。
つまりレクチンは、植物にとっての“食べられたくない”という自己防衛のしくみ。だからこそ、種・皮・豆・穀物の外側など、植物が「ここだけは守りたい」と考える部分に多く含まれる、と本書は解説します。この物質が、人によってはおなかや体調に影響しうる——次回は、その「なぜ」にあたる腸の壁の話へ進みます。
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本記事は『食のパラドックス』の内容を当サイトが独自に要約・解説した一般的な情報であり、原著の文章を転載するものではありません。特定の効果・効能や、診断・治療・予防を約束するものではなく、感じ方には個人差があります。食物アレルギーが心配な方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方、お子さまの食事については、自己判断をせず、必ず医師・専門家にご相談ください。